目次
1.座学の目的とは?
2.座学で何を学べばいいの?
3.どうやって座学を進める?
4.まとめ
はじめに
ポーカーで強くなるうえで重要になるのが「座学」です。
「座学」という言葉には少し堅苦しい印象があるかもしれませんが、これは単なる知識を学ぶという以上に、プレイの質を高めるための重要なステップです。
しかし、闇雲にソルバーで自己満足のハンドレビューをして終わり…という経験はありませんか?
かくいう僕もそんな一人で、なかなか戦略確立まで落とし込めないものです。
そこで、この機会に学習内容を整理し、この記事でポーカーの座学において取り組むべきことや、ポーカー上達における座学の位置づけなんかを書いていければと思います。
1.座学の目的とは?
まずは、ポーカーをする上での目標を明確にしましょう。
「xxNLを攻略する」「WSOPで優勝する」「世界中のカジノを回ってポーカーで稼ぎながら旅をする」など、目標は人それぞれでしょう。
その目標を達成するためには、学ぶべき内容を細分化し、段階的に取り組む必要があります。
今回は「100NLをクラッシュする」という目標を前提に、具体的に考えていきます。
※「目標なんて立てずにポーカーをとりあえず楽しめばいいじゃん」という考え方を否定しませんが、今回は座学がテーマなので目標ありきで考えます。
2.座学で何を学べばいいの?
「100NLをクラッシュする」という目標を掲げたとしても、具体的に何から始めればいいのか迷っちゃいますよね。
座学で学ぶべきトピックは多岐にわたります。今回はマンダラチャートを用いてざっくりと目標達成するための要素を8つに分解して、さらにその8つのコンポーネントを達成するための具体的な行動や方法を自分なりにざっくり書き出してみました。
※今回の目標である「100NLクラッシュ」は6maxを想定してましたが、ヘッズアップはGTO的力学を理解する上で重要と感じてるのでコンポーネントに入れてみました。
<8つのコンポーネント>
-GTO戦略理解
-エクスプロイト戦略理解
-ヘッズアップ
-稼働力向上
-学習メソッド向上
-モチベーション管理
-メンタル向上
-ヘッズアップ
うん、書き出してみたものの、かなりの量がありますね…。
中には習慣化できそうなこともありますが、具体的すぎてすぐには取り組めないものも多いです。
※あと僕個人に偏った要素もちらほらありますが気にしないでください(笑)
そこで、もう少し整理してみることにしました。
今回は「経験学習サイクル」というフレームワークを使って、目標達成に必要な8つのコンポーネントの位置づけを整理してみました。
まず、簡単に「経験学習サイクル」について説明します。
経験学習サイクルは、以下の4つのプロセスが循環するプロセスを表しています。このサイクルを繰り返すことで、学習と改善を進めていくフレームワークです。
経験学習サイクルの4つのプロセス
• 具体的経験(Concrete Experience)
実際に体験や行動を行う。
⇒実際にポーカーの実践を指します。また、能動的実験で得られた戦略はこのプロセスで無意識的に実行できています。
• 内省的観察(Reflective Observation)
体験について振り返り、観察する。
⇒実践の振り返りを行い、自身のプレイに対する改善点や戦略の仮説を立てます。
• 抽象的概念化(Abstract Conceptualization)
振り返りを基に概念や理論を形成する。
⇒内省的観察により立てた仮説から、より実践で利用しやすいよう戦略を立てます。
例えば、SBvsCOに対する3ベットポットのCB戦略のようにざっくり一般化します。サイクルを繰り返すことで精度を上げていきたいプロセスです。
• 能動的実験 (Active Experimentation)
学んだことを新しい行動や実験に活用する。
⇒作った戦略を実際に試行してみます。
もしかしたら相手のスタッツ次第で戦略が有効的じゃなかったりする場合があるので、戦略を作って終わりではなく、改善点があるか確認しながら実験します。
今回は8つのコンポーネントを図のように振り分けてみました。
※ヘッズアップは一部振り返りも含みますが、今回は実行に入れてみました。
実行
-稼働力向上
-ヘッズアップ
振り返り
-GTO戦略理解
-エクスプロイト戦略理解
経験学習サイクルの下支え
-学習メソッド拡大
-メンタル向上
-モチベーション管理
-BR管理
なんだかすごく回りくどくなっちゃいましたが本題に戻りましょう。
どうやって座学をしたらいいの?ということですが、振り返りの部分が座学に該当します。(内相的観察と抽象的概念化ですね!)
僕がマンダラチャートに記載した内容は以下です。
もちろん僕の独断と偏見で書き出したもので、みなさんそれぞれ違うかもしれませんが、
目標がMTTであってもGTOやエクスプロイト戦略の理解は重要だと思います。
GTO戦略理解
フロップ・ターン・リバー分析
トイゲーム理解
有効スタック変化による戦略理解
レンジ・エクイティ分布推定力Up
ポジション、レンジ変化による戦略理解
ポストフロップの力学理解
バリューブラフ比とハンド振り分け力Up
レーキによるプリフロップレンジ変化の理解
エクスプロイト戦略理解
ノードロック学習
ライブキャッシュ経験
ベットサイズ増による複雑戦略検討
人間的に脆弱なスポットの発見
メタエクスプロイト検討
メタエクスプロイト検討 相手のティルト管理
スタッツ理解
MinESとMESの使い分け
今後は自分のプレイを振り返りながら上記内容を軸にゆるーく座学していきます。
主にPiosolverとかGTOWizardなどのツールを使ってやってくつもりです。
まとめ
さて、いかがだったでしょうか。
「ポーカーの座学って何をすればいいの?」という問いに対し、「GTO戦略の理解」や「エクスプロイト戦略の理解」といった、ありきたりな答えになってしまいすみません。。
ただ、座学はあくまで目標達成の一部であり、達成のためには多くの要素が関係していることをご理解いただけたのではないでしょうか。
特に、ライフスタイルに合わせてポーカーのスキルを向上させるには、ポーカー以外にも多くのハードルがあります。
兼業や趣味で取り組む場合、仕事やパートナーとの関係など、ライフスタイル全体のバランスを取る必要があるため、今回のような「定義付け」を行うことが重要だと思います。(もちろん、専業で取り組む場合はさらに大変だとは思いますが…。)
今後は、より具体的な座学の内容についても発信していきたいと考えています。
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